「天のほうそく」 まど・みちお

天のほうそくはむげんにある

このよは天のほうそくのほうこだ

ほうこを あけるカギは

このよでなにをするか なのだろう

あけて でてきたものが

かつてこのよになかったものであるとき

天はほほえまれる

いまのこの一しゅんに

このほしにいきる一つぶのわれらが

そのものをどのようにつかいこなすかを

みまもっていてくださりながらに