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「天のほうそく」 まど・みちお

天のほうそくはむげんにある

このよは天のほうそくのほうこだ

ほうこを あけるカギは

このよでなにをするか なのだろう

あけて でてきたものが

かつてこのよになかったものであるとき

天はほほえまれる

いまのこの一しゅんに

このほしにいきる一つぶのわれらが

そのものをどのようにつかいこなすかを

みまもっていてくださりながらに

「ぼくがここに」 まど・みちお

ぼくが ここに いるとき
ほかの どんなものも
ぼくに かさなって
ここに いることは できない

もしも ゾウが ここに いるならば
そのゾウだけ

マメが いるならば
その一つぶの マメだけ
しか ここに いることは できない

ああ このちきゅうの うえでは
こんなに だいじに
まもられているのだ
どんなものが どんなところに
いるときにも

その「いること」こそが
なににも まして
すばらしいこと として

「うたを うたうとき」まど・みちお

うたを うたう とき
わたしは からだを ぬぎすてます

からだを ぬぎすてて
こころ ひとつに なります

こころ ひとつに なって
かるがる とんでいくのです

うたが いきたい ところへ
うたよりも はやく

そして
あとから たどりつく うたを
やさしく むかえてあげるのです